ミライ
カエルくん
ここでは、電子契約をするときに気をつけたい「なりすまし」のリスクについて紹介しているよ。なりすましの種類やなりすまし対策としてできることもみていこう。あと、サービスを選ぶときには、しっかりと本人確認ができるところを選ぶことが大切なんだ。
署名をした人が、契約した内容が記録されている電子契約書に記載されている内容どおりの意思があったということを証明するためのデータとして付与されるのが、電子署名です。署名者の意思を後日証明できるという点においても、重要なデータだといえます。そのため、慎重な取り扱いが求められます。
特に、なりすましには注意が必要です。中間者攻撃など、他の利用者であること装うなどして、不正行為をおこなう人がいるからです。とはいえ、電子署名をした人自体が、実際には契約当事者ではなかった場合にはどうなるのでしょうか。その場合は、電子契約の存在意義がなくなってしまいます。こういった状況に陥るのを回避するために、さまざまな対策を講じておくことがとても重要です。
電子契約の導入を考えている企業は、複数の観点から懸念点をあぶりだし、検討を加えておくことが大切です。おもな懸念点としては、次のようなものがあげられます。
電子契約サービスを管理している会社に相談することで、上述の懸念点に対する一定の回答を得ることは可能です。とはいえ、電子契約におけるリスク、つまり「なりすましリスク」を確実に排除できるか、という懸念点に対する回答にはつねに何らかの不安材料が残ってしまうのが、現状の問題だといえます。
クラウド型電子署名サービス協議会という電子契約の業界団体が、なりすましリスクの問題に関する見解をまとめたホワイトペーパー「クラウド型電子署名のなりすましリスクに関する見解」を公開しました。さまざまな利用シーンにおける典型的なパターンを紹介した上で、図表をまじえながらなりすましリスクについての解説がなされています。
こういった方法からなりすましリスクへの恐れを解消するのをサポートすることで、電子契約をさらに普及させていきたいという考えが、ホワイトペーパー公開の背景にあります。
高い頻度で発生する典型的ななりすましは、次のように大きく3つのパターンに分けることができます。
電子契約においてはなりすましのリスクに対する注意が求められます。では、具体的にはどのような対策を講じればよいでしょうか。特に重要な対策を2つご紹介します。
本人性の確認や証明を厳格におこなうことで、なりすましリスクの軽減につなげます。そのためには、電子ファイルへの電子署名付与が可能なサービスを選択することが大切です。電子サービスの大半は、電子署名を付与できるようになっているのですが、なかにはメール認証で本人確認を済ませられるものもあるので、注意が必要です。
なりすましリスクへの備えが充実していないサービスだと、どうしても多くの不安要素が残るので、システム的に、本人確認を厳密に実施できるようになっているサービスの利用をおすすめします。一例として、二要素認証に対応しているサービスであれば、リスクをおさえやすくなるといえます。
電子契約をおこなう際には、なりすましリスクに対してあらかじめ対策を講じておくことで、なりすましの被害に遭わないように準備することができます。また、電子署名の付与や本人確認が可能なサービスを選ぶことも、重要なポイントです。